2013年名古屋支部建築ウオッチング  
建築ウォッチングに参加して            見学研修委員 山本 和徳

去る、2013年7月13日土曜日、明治村へ建築ウォッチングに16名の参加者で行ってきました。
今回は魚津社寺工務店の魚津さんのご厚意により明治村登録有形文化財である西園寺公望(さいおんじ きんもち)別邸「坐漁荘」(ざぎょそう)の保存修理復元工事のための改修工事現場を見学させていただきました。

この建物は駿河湾の興津の海岸に建てられた別荘であり「坐漁荘」の名には”のんびり坐って魚を釣って過ごす”という 意味が込められているそうです。公望公爵はフランスに10 年留学したのち、明治、大正、昭和と平和主義を貫いた政治家であり公望公爵は政治の第一線から退いたのち、坐魚荘の名のもとに別荘を建てましたが、その後も政治関係者の訪問は絶えずのんびり釣りをして過ごすと云うわけにも行かなかったようです。

建物は数奇屋風の和風建築でありますが、一階の座敷に続けて洋間が増築されており
公望が晩年洋風生活に親しんでいたことが伺い知れ庭も当時のままに復元されています。
当日は、見学日和の晴天に恵まれ、外部、内部共に落ち着いて見ることができました。

初めに魚津さんより、この坐漁荘が駿河湾の興津から明治村へ移築された経緯や移築された当時から現在までの経緯の説明を受け、保存、復元をしていくことの大変さを改めて感じることとなりました。
説明後、内部の見学をさせて頂き過去の改修・耐震工事で用いられた金物や、その当時は最新であったであろう金属製プレート性のもの、FB状のものの使用が確認でき、水平剛性も考えられていた様子で、FBで補強されており材料に管理番号付の札が張られ、文化財修復、復元の大変さを窺い知ることができました。
そのあと足場を上り、屋根の伏せ替えの様子を見せていただきました。

登録有形文化財であるが故に、解体する時や解体し終わった時の随時調査があり、工事が止まることが度々あるそうです。修繕方法や内容は、修繕を行う時期に応じて異なり、将来を見据えて適切な対応が必要とのことでした。
見学の後は各自村内の見学をし大変実りのある見学となりました。

明治村西園寺公望別邸坐漁荘見学会
明治村西園寺公望別邸坐漁荘見学会